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makistove315

まきすとーぶさいこー

もしドラ ~もし三四郎の相田周二がドラッカーの『マネジメント』を読んだら

プロローグ

相田周二が三四郎のマネージャーになったのは、高校二年生の七月半ば、夏休み直前のことだった・・・

 

・・・

 

本家の書き出しはこんな感じだったかな?

 

三四郎の小宮とじゃない方相田

三四郎とは最近大活躍のお笑い芸人である。

眼つき、顔つき、滑舌に態度がとにかく悪い小宮と、じゃない方芸人の相田。

テレビで見かけるのは専ら小宮で、水曜日のダウンタウンやゴットタン等のお笑い番組においては欠かせない存在となっている。さんま御殿にもちょくちょく出演し、大御所さんまさんに対しても、ため口で鋭く突っ込みを入れる等、本人もラジオで言っていたが「お笑い偏差値」が高いと言える。

 

一発屋芸人が途絶えない中で、小宮の存在感は目立っている。最近のお笑い界で一発屋を脱して長く生き残っていくのには、ビジネスと一緒でそれなりのお笑いスキルが要求される。

それは、

 ・フリートーク

 ・リアクション

 ・つっこみ

だ。

このお笑い3要素を身につけなければ、三流芸人が生き残っていくのは難しい。

流行語大賞を受賞すると、翌年に消えるというジンクスがあるが、これはジンクスでも何でもない。単に、お笑いのスキルが不足していただけの事である。

ワイルド杉ちゃん、ゲッツ、ぐー、ラッセン、そんなの関係ねぇ、ヒロシです等々。一世を風靡した芸人たちは軒並み沈没していった。

これは視聴者が飽きた分けではない。一発屋として世の視聴者に認識され始めると各局のバラエティ番組に呼ばれるようになる。

そこで大御所司会者が台本にはないことを振ってくる。あるいはその場の雰囲気で適格な発言を求められる。司会者のボケに対し間髪入れずに突っ込み、司会者の振りに反応し、瞬時にボケをかますのだ。

これができないと、大御所司会者、つまりさんまさんからは、こいつ全然つかえねぇ。と判断されてしまうのだ。時には説教をくらい、もう次はないとういうプレッシャーのもと収録に挑むが、ガッチガチに緊張して、オンエアに耐えうる発言をできずに終わるのだ。

 

文字通り「終わる」のだ。

 

さて、撃沈する一発屋とは違い、お笑い界のホープ小宮浩信はというと、これらの要素をすべて備えており、的確なタイミングで的確な発言をかますことができる。

ポンコツ新人ぽっと出芸人とは違い、司会者の要求以上の発言をかましてくれる。これが、三四郎小宮の魅力である。一言でいうと、「実力がある」ということだ。

三四郎のオールナイトニッポンは、異例の2部3年目に突入したが、これからも継続されることを望む。

 

 

相田の魅力

さて、本日のメインテーマに入ります。本日は相田がメインであるため、じゃない方の小宮からは一旦離れます。

 

相田は正直言って地上波で見かけることはほとんどない。三四郎の相田と聞いて、ほとんどの方が「じゃない方」と判断してもしょうがない。なぜならもう一度言うが、地上波にはほとんど出ていないためだ。

じゃあいったいどこで活躍しているのかというと、ラジオだ。

金曜夜中の3時からやっているオールナイトニッポンです。

 

ここでは、小宮よりも相田の方がお笑い偏差値は高いと言っても過言ではない。数あるお笑い芸人のラジオの中で、ダントツに面白い。

小宮のボケに対し、的確につっこみ、リアクションし、しまいには自身のフリートークをかましてくる。このフリートークが面白い。理路整然としており、話術力はぴか一である。

そんな、隠れた才能の持ち主相田は、スタッフとのエピソードや番組の進行等もそつなく熟している。

 

つまり、「マネジメント能力」に長けているのだ。

 

プレーヤーとしての溢れる才能を有する小宮。

それに対し、マネジメント能力を有する相田。

 

小宮がプレーヤーとしての才能に特化し、相田がマネジメント能力を磨く。

 これこそが勝利の方程式だ。

 

 

ドラッカー・マネジメント

ドラッカーのマネジメントは経営学の礎と言われている。ビジネス界において最も有名なこの本のディテールを、こんなチンケな場で述べることはしない。そんなの時間の無駄だ。きれいに纏まった書評サイトならいくらでもある。

 

私は本の最も簡単な要約を得意とする。最も簡単とはつまり、1冊の本を一言でまとめるのだ。エグゼクティブの連中は兎に角時間がない。というか、時間の使い方が上手い。無駄な事を徹底的に省き、本当に必要なことに時間を割く。ここでいうエグゼクティブってのは役員レヴェルであって、その辺の中小田舎社長ではない。

役員連中は「つまり、一言でいうと何?」とかいう無茶ぶりが大好きだ。

本1冊を一言で表現しろと言ってくるのだ。一昔前に流行った、A41枚に纏めろとかトヨタ式A3とかではない。そんな悠長なことは言ってられない。ツイッターひと呟き分の一言で、グサッと心に響くような要約を要求するのだ。まぁ連中は老眼で本を読むのもひと苦労だからな。

数万字を140字にするのだ。例えば、ドラッガーのマネジメントを一言でいうと、

 

・組織を円滑に運営する具体的な方法を示した

 

と言える。

 

同じくマネージャーの役割を一言でいうと、

・個の強みを引き出し、組織に最大の成果をもたらす。

 

といった事だ。俺に言わせりゃあA4なんて多すぎる。140字もいらない。70で十分だ。

 

 

 

マネージャーの役割を相田が実践する

相田は場を回す能力に長けている。ラジオの生放送で鍛えられたのだろうか。スタッフからも信頼されており、ゲストも上手く回している。

一流プレーヤーの小宮を適度に暴れさせ、たまに手綱を引く。 

 

今後冠番組を持つことになるだろうが、その際には、ボケ、リアクションだけでは足りない。

スタッフ、制作その他諸々の取次が必要となる。

相田は十分にその能力を有している。

 

 

 

相田がやるべき2つのこと

相田がドラッカーのマネジメントを生かして結果を残すには、次の2つのことをやる必要がある。

 

①目標を定める

②組織運営に徹する

 

だ。当たり前すぎて、何の捻りもなくてがっかりでしょう。

しかし、相田の普段の発言を聞く限り、現時点ではこの2点を見失っている。

 

まず1点目の目標について。

目標は、「M1で優勝すること」ではない。

「冠番組を長期間持続させること」だ。

あまりにも壮大すぎて実感がわかないかもしれない。現段階ではその通りであるが、ここを見誤ってはいけない。M1など通過点に過ぎないのだ。M1優勝者がその後、果たしてどの程度生き残っている?冠をいくつもっている?M1なんかもはや出場する価値すらない。

 

続いて2点目の組織運営について。

お笑い業界で組織という単語を使うと違和感があるかもしれない。しかし番組1つを持つと、そこそこの企業並みに人員が必要となってくる。

企業と同様に、営業からマーケティング、人事、企画、採用等々。トップとしての決断や判断も必要となる。

プレーヤーとしての面白い発言を考えるのではなく、いかに面白い芸人・素人を番組に読んで、笑いを取り、視聴率を取り続けるかに専念するべきだ。組織で笑いを取りに行くのだ。

昨年末のラジオで、アユのコンサート帰りの面白い素人を発掘した時のあの感覚だ。ああいった面白い人材を発掘し、番組に呼び、組織で笑いを取るのだ。

 

 

能力は誰よりもあるのに、結果を出せない輩はいくらでもいる。それは、どの業界でも同じだ。

有能なのに出世できない人。実力があるのに1軍で使ってもらえない野球選手。得点王なのに日本代表に選ばれないサッカー選手。面白いのにテレビに出れない芸人。

彼等には、この2点が欠けているという共通点がある。

 

 

・・・

 

 

エピローグ

あれから、数日後。三四郎はM1グランプリの決勝戦に臨もうとしていた。

するとそこにテレビカメラがやってきて、出場直前の三四郎を取材し始めた。

インタビュアーは最後にこんな質問をした。

「M1ではどんなお笑いをしたいですか?」

 すると小宮は、無言でカメラに手を当て、

「今そういう気分じゃないんで。」と、まさかの取材拒否をした・・・

 

 

 

 

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら

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マネジメント[エッセンシャル版] - 基本と原則

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